【理系のための就活講座】就活ガイダンス(大学生、親御様向け)

理系のための就活講座
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本記事は、理系の皆さんがより良いキャリア形成を行うための情報提供を目的に書いています。

就活の基礎知識から選考対策まで幅広に解説していますので、就活を始める前にぜひお読み下さい。

また、就活生をお持ちの親御様にも就活をイメージしてもらいやすいよう、図やイラストを用いて書いていますので、参考にして頂けますと幸いです。

この記事を書いた人

京都大学大学院エネルギー科学研究科(理系)修了後、三井住友銀行に入行。理系学生の採用に従事したことがきっかけで人材ビジネスを開始し、これまで、大学での講演含め、就活セミナーの開催や理系就活生向けの書籍出版、新卒・中途支援会社での理系採用支援など、10年以上、一貫して理系に特化した就職、採用支援に携わる。現在は、理系屋代表として、理系の就職、転職、採用、キャリア教育の支援を行う。

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就活のポイント

就活には、大きく2つのポイントがあります。

1つ目は、戦略的な就活を心掛けること。なぜなら、選考の期限は決まっているからです。

2つ目は、自己分析で自分の軸を見つけること。「内定=幸せな就職」になるとは限りません。企業の求める人物像に合わせにいく就活をしても、企業とのミスマッチの原因になります。

業界や企業、職種を決めるのは、自分です。答えは、自分の中にしかないことを、まずは理解して下さい。

戦略的な就活とは

戦略的な就活とは、選考で聞かれることから逆算すること。

例えば、数学。

僕は、数学が苦手な人が多いのは、数学のゴールが何なのかを最初に教えずに、単元だけをひたすら教え続けることに原因があると考えています。

参考記事:西成活裕「文系が数学で挫折する理由は、ゴールが見えないから」

西成活裕「文系が数学で挫折する理由は、ゴールが見えないから」
『理系語録』では、「理系のキャリアを語録で伝える」をコンセプトに、理系に関する言葉をご紹介しています。理系のキャリアの魅力を少しでもお伝えできれば幸いです。

就活も同じです。

やみくもに就活や自己分析をしても、あまり意味はありません

現行のルールでいえば、採用活動が解禁となる来年の3月までに、業界、企業、職種研究に加え、インターンや本選考対策(ES、面接、グループディスカッション、SPI、筆記試験など)、公務員試験対策など、学業以外にやらなくてはいけないことはたくさんあります。

時間切れで、満足のいく就職が出来なかった学生を僕はたくさん見てきました。

満足のいく就活をするためには、戦略的な就活をすることがとても大切です(上図内の“自己分析シート”については後述します)。

また、就活には、受験勉強のような明確な答えがありません。答えは自分で見つけるしかないのです。

特に、研究で忙しい理系学生、部活をしている学生、留学や教育実習の予定がある学生は、できるだけ早いうちに、就活のやり方を学んでおくことをお勧めします。

就活とは、天職を探すこと

就活とは、興味と価値観と能力が重なる部分を探すことです。

興味とは自分がやりたいこと(1.自己承認)、価値観とは誰かのためにしてあげたいこと(2.他者承認)、能力とは自分ができそうなこと(3.自己効力感)。

3つが重なる部分が天職です。

加えて、この「〜したい」「〜してあげたい」「〜できそう」は、行動の原動力になります。この原動力を元に、就活を通して、天職(4.目的)を探す(5.行動)ことになります。

また、就活をしていると、自分の長所や短所(6.個人的要因)、力を発揮できる状況やできない状況(7.環境的要因)、自分の考え方や判断軸(8.信念)が、だんだん分かってくると思います。

就活の目的を天職探しとするならば、自己分析の目的は、志望動機と自己PRを作ることです。就活で問われるあらゆる質問は、この2つに集約されます。

志望動機と自己PRは、8つの要素について説明すること

志望動機とは、志望している企業と職種の理由です。そのため、「なぜその業界を、なぜその企業を、なぜその職種を志望しているのか」という説明が求められます。

志望動機を聞くことで、何がしたくて、何をするべきで、何ができそうかという、好きなこと(自己承認)や、やるべきだと感じていること(他者承認)、どんなことに自信があるのか(自己効力感)を確認するわけです。

一方、自己PRとは、自分が志望している職種で必要な能力を持っていることを証明することです。

これまで頑張ってきたこと、なぜそれをやったのか、大変だったことをどのように乗り越えたのか、そこから何を学んだのか、ということから判断されます。なぜなら、これまで自分が行ってきたことだけを話しても、あなたの人柄やポテンシャルは伝わらないからです。

大切なのは、「行動理由」と「目標をやり遂げた経験」を話すこと。

行動理由があれば、経験に学ぶことができます。たとえ失敗したとしても、原因がわかるからです。原因がわかれば、修正しながら、自分の立てた目標へと近づいていけます。

つまり、行動に理由があれば、成長しやすく、困難なことがあっても乗り越えていけると判断できるわけです。

そのため、自己PRでは、「これまで頑張ってきたこと、なぜそれをやったのか、大変だったことをどのように乗り越えたのか、そこから何を学んだのか」、つまり、「これまでしてきたこと(目的)、行動理由や行動の方法(行動)、スキルや得意なこと(個人的要因)、力を発揮できた状況(環境的要因)、これまでの経験から学んだ価値観(信念)」などが確認されます。

このように、志望動機や自己PRとは、8つの要素(自己承認、他者承認、自己効力感、個人的要因、行動、環境的要因、目的、信念)について説明すること、つまり、8つの要素を分析すれば、あなたの人柄やポテンシャルがわかるということです。

自己分析と選考対策を纏めてできる“自己分析シート”

この自己分析と選考対策を纏めてできるのが、自己分析シートです。

このシートを埋めることで、8つの要素に関する自己分析と、志望動機、自己PRを作ることができます(下図)。

シートの一番左側には、「ロジックツリー」があり、業界、企業、職種研究ができるようになっています。

また、ロジックツリー右側の「志望動機&自己PR」には、業界、企業、職種ごとに、自分が選択した項目(業界の場合は製造業、職種の場合は営業など)の理由を記入できるようになっています。

その理由の根拠となるのが、「就活軸」になります。

就活軸は、これまでの経験から得られた考え方(信念)が元になります。

小学校から大学までの頑張ったこと、行動理由、大変だったこと、解決方法を記入し、最終的に、その経験から学んだこと(就活軸)を抽出できる構成になっています。

そして、”自己分析シート”を一通り埋めることができれば、就活は終了です。

そのため、就活を何から始めればよいかわからないという方は、このシートの埋められる箇所から順に埋めていけば良いと思います。

なお、理系のための企業分析には、「ロジックツリー」と「志望動機&自己PR」に参考になる情報を企業ごとに掲載していますので、参考にして下さい。

理系のための企業分析
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「内定=幸せな就職」とは限らない

すでに興味がある企業や職種がある場合は、なぜその企業に興味があるのか、その職種で活かせる能力はあるのかを考えることで、自己分析することも可能です。

参考記事:【理系のための就活講座】自己分析のやり方

【理系のための就活講座】自己分析のやり方
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注意しなければいけないのは、業界や企業、職種を選ぶ理由の根拠が、自分を偽ったものである場合、就職できたとしてもミスマッチが起きる可能性は高くなるということです。

僕は、学生支援以外に、転職者支援もしているのですが、知名度やブランドだけで就職先を選んでしまい、入社してから悩まれている方をこれまでたくさん見てきました。

知名度やブランド名で企業を選ぶことが必ずしも悪いとは言いません。明確な理由があればいいと思います。

しかし、悩んでいる方に共通しているのは、将来のビジョンややりたいことを聞いても、明確な理由が返ってこないこと。つまり、自分の将来や過去を、”言語化”できないのです。

就職活動をする上で大切なのは、「なぜその企業に興味を持ったのか」、「なぜその仕事ができると思ったのか」など、自分自身について、説明すること自分を説明できないと、学歴に関係なく、選考を通過することは難しくなります

満足のいく就職をするため、また、幸せな働き方をするためには、自己分析は避けては通れません。遅かれ早かれする必要があるのです。

参考記事:前田裕二「人生の軸に基づいて生きていけば、幸せになれる」

前田裕二「人生の軸に基づいて生きていけば、幸せになれる」
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また、業界や企業、職種を決めるのは、自分です。答えは、自分の中にしかありません。誰も教えてはくれないのです。

「内定=幸せな就職」にしたいなら、しっかりと自己分析をして、業界、企業、職種を就活軸から選ぶようにしてください。

自己分析シートの詳しい使い方やシートを用いたアドバイスをご希望の方は、「理系屋LINE公式アカウント」にご登録の上、ご連絡ください。

就活をする上で生じる主な問題点

就活を続けていると、上手くいかないことも出てくると思います。想定される問題点としては、下記のようなことが考えらます。

自己承認に関すること:(例)やりたいことがわからない

他者承認に関すること:(例)企業の人物要件に自分を合わせすぎてしまう

自己効力感に関すること:(例)自信喪失

個人的要因に関すること:(例)学歴フィルター

行動に関すること:(例)視野が狭い、受け身、自己分析未済

目的に関すること:(例)ES、面接に通らない

環境的要因に関すること:(例)研究室事情(実験、コアタイム)、地方在住

信念に関すること:(例)思い込み、偏見

“何をやっても上手くいかない” “どんな仕事に向いているかわからない” と感じるのは、あなたの考え方(信念)や目的を実現させる方法(行動)、自分を取り巻く状況(環境的要因)など、いずれかの要素に問題がある可能性があります。

満足のいく就活をする方法

脳の取扱説明書ともいわれる、実践心理学NLP(神経言語プログラミング)では、人間の意識レベルを5つの階層、自己認識(私は〜である)、信念・価値観(私は〜という考え方を大事にしている)、能力(私は〜することができる)、行動(私はいつも〜している)、環境(私は〜に所属している)に分類しています。

それぞれの階層は、互いに影響を与え合い、ある階層での変化がほかの階層への変化を生み出します

上位2つに位置する自己認識と信念・価値観は、長い時間をかけて構築されてきたものなので、すぐに変えることは難しいのですが、下位3つは比較的変えやすいとされています。

実際、家で勉強に集中できない子供が、図書館や塾で勉強することで、成績が上がったという話はよく聞きますよね。

これは、「環境」を変えたことによって、「行動」が変わり、「能力」が変わった例です。

環境を変えれば、行動や能力、ひいては自己認識や信念・価値観は変えることができるのです。

参考記事:ウィリアム・ジェームズ「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる」

ウィリアム・ジェームズ「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる」
ウィリアム・ジェームズ「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる」

実際、学歴フィルターがあるなら大学院を変える、地方在住なら選考時期だけ首都圏にマンスリーを借りるなど、環境を変えることで就活が上手くいった例は多数あります。

このように、就活で上手くいかないことがあるなら、何かしら状況を変えるための行動をとる必要があります。

とはいえ、現実問題として、環境を変えることが難しいこともあるかと思います。

そのような場合は、自己認識や信念・価値観を変える努力をしてみましょう

具体的には、様々な考え方や価値観がある、ということを知ることから始めて下さい。考え方や価値観を変えることができれば、就活にいい影響を与えられると思います。

参考記事:野村克也「考え方を変えてあげることさえできれば、本来持っている以上の力を引き出してあげることができる」

野村克也「考え方を変えてあげることさえできれば、本来持っている以上の力を引き出してあげることができる」
by野村 克也(元プロ野球選手) 当時のヤクルトは万年Bクラス。とてもじゃないが、上位進出を狙えるようなチーム

就活に役立つ8つの言葉

参考までに、就活に活かせる8つの要素に関する著名人の言葉を載せておきます。

いずれかの要素で参考になる言葉が見つかれば、それが今のあなたにとって、必要な考え方になると思います。

その言葉を取り入れることができれば、きっと満足のいく就活ができるでしょう。あなたを幸せな就職に導く言葉が見つかれば幸いです。

自己承認に関する言葉:森岡毅(刀 代表取締役CEO)
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他者承認に関する言葉:坪田信貴(坪田塾 塾長)
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自己効力感に関する言葉:BoA(歌手)
自分と誰かを比較して、無意識的にでも優劣を感じてしまうことが、自信をなくす始まりだと思ってます

BoA「自分と誰かを比較して、無意識的にでも優劣を感じてしまうことが、自信をなくす始まりだと思ってます」
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個人的要因に関する言葉:藤原和博(教育改革実践家)
複数のキャリアを極め、それらをかけ合わせることで、100万人に1人の存在になれる

藤原和博「複数のキャリアを極め、それらをかけ合わせることで、100万人に1人の存在になれる」
by 藤原 和博(教育改革実践家) 自分のキャリアを充実させるヒントとして、ぜひ覚えておいてほしいのが「キャリ

行動に関する言葉:GACKT(シンガーソングライター)
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byGACKT(シンガーソングライター) ボクにとって、メンタルリセットとは、ビジネスであれ私生活であれ、自分がと

目的に関する言葉:孫正義(ソフトバンクグループ創業者)
志高く

孫正義「志高く」
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環境的要因に関する言葉:林修(東進ハイスクール 現代文講師)
たいした努力をしなくても勝てる場所で、誰よりも努力しなさい。ここなら勝てるって場所を1つ見つける。そうすることで、人生が一気に開ける

林修「たいした努力をしなくても勝てる場所で、誰よりも努力しなさい。ここなら勝てるって場所を1つ見つける。そうすることで、人生が一気に開ける」
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信念に関する言葉:きゃりーぱみゅぱみゅ(歌手)
自分と違う意見があっても、見方を変えたら素敵に見えることもある

きゃりーぱみゅぱみゅ「自分と違う意見があっても、見方を変えたら素敵に見えることもある」
きゃりーぱみゅぱみゅ「自分と違う意見があっても、見方を変えたら素敵に見えることもある」

出典:名言や格言によるキャリア支援サイト〜『語録ドットコム』

『理系就活一問一答』とは?

最後に、本サイトの説明をさせて頂きます。

『理系就活一問一答』は、理系就活支援歴10年以上、理系大学院を修了し、メガバンクで採用業務に携わった経験もある理系就活コンサルタント(理系屋代表)が、理系就活に関するご質問やお悩みに一問一答で回答しているサイトです。

A.理系就活のプロが、理系就活のお悩みを一問一答で解決しているサイトです!
理系就活支援歴10年以上。一貫して理系に特化した就職、採用支援に携わってきた理系就活のプロが、理系就活に関するご質問やお悩みに一問一答で回答しています。

QA形式をメインにしていますが、解説が必要な場合は、「理系のための就活講座」で補足しながら質問に回答するスタイルをとっています(ex.仕事選びにおける視野の広げ方、理系学生が志望しやすい業界、自己分析のやり方、行きたい企業の見つけ方)。

この仕事をしているからこそわかるのですが、理系のキャリアはとても魅力的です。

また、理系を求める社会的なニーズは、年々高まっています(参考記事:理系のキャリアを語録で学ぶ〜『理系語録』

理系語録
『理系語録』では、「理系のキャリアを語録で学ぶ」をコンセプトに、理系に関する言葉や記事、ニュースをご紹介しています。理系が活躍できる幅広いフィールドがあることを知って頂けば幸いです。

そのため、理系の選択肢は、皆さんが思っている以上にたくさんあります。どれを選んでいいのか、選ぶだけでも大変な作業になると思います。

また、選んでからも大変です。

就職活動をする上で大切なのは、興味を持った企業や仕事が見つかった際に、「なぜその企業に興味を持ったのか」、「なぜその仕事ができると思ったのか」など、自分自身について、説明できないと、選考を通過することは難しいからです。

そういう状況であるからこそ、理系の、少し先を歩く先輩として手助けしたい

そういう想いで、このサイトを運営しています(詳細は、”僕が理系学生の就職支援をする理由”をご覧ください)。

僕が理系学生の就職支援をする理由
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